道 徳
よりよく生きたいと誰もが思いながら生きている。一番関心のある自分を見つめよりよい生き方を探るために立ち止まる時間がこの時間である。 見つめた価値をいかに自分のものとして受け止め,生かそうとするか子どもをするどく見つめる教師の道徳性が問われる時間でもある。 |
道徳授業作りのポイント (私の授業作り)
価値の内面的自覚
深められた価値に基づいて、今までの自分はその価値に関してどうであったか、どういう自分であったかを内省すること
@自分と異なる考えや感じ方をする仲間がいる。
「○○さんは,私の考えと少し違うな。」 A自分の価値に始めて気が付いたということ 「私はこんな考えで過ごしていたのか。」 B自分の価値観が一層はっきりしたということ 「これからは,私はこうすべきなのだ。」 C自分の価値観が高まったということ 「そうか,分かった。今度からやってみよう。」
内面的自覚を促す手立て
@自分を見つめなおす場の設定
展開の終末において10分〜15分を振り返りの時間として確保する。 A自己を見つめさせる基準の具体化 何について自己を振り返るか明確にする。 (行為への決断だけをもとめるのではなく,なぜそうするのか) B自己を見つめる場 自己を見つめ直す発問,書くことを位置付ける。 |
道徳の授業の流れ
過 程 | 内 容 |
自分を見つめる |
本時ねらう価値に関わる現在の自分を見つめる。 |
価値をつかむ |
資料をもとに何こそ大切なのかをつかむ。 |
自分を見つめ直す |
価値から自分の生き方を見つめなおす。 |
生かす |
自分のくらしに生かし方を考える。 |
留意点
価値把握は早くする
資料の読み取りを時間の経過にそって行う授業をよく見る。これだと価値把握までに多くの時間を費やす。価値把握はできるだけ速やかに行う。 (主人公の生きかたの素晴らしいところはどこかを見つける) |
価値を身につけるまでを段階としてとらえる
価値と自分とのずれを本音と建前と言う言葉で表す人がいる。主人公ははじめから価値に合った生きかたをしているわけではない。苦しい体験を経て変わっていくのであるから,人間誰でももっている側面ととらえ、段階的にとらえさせる。 (こんな生きかたがはじめからできたわけではない。何が変えたのか見つける) |
今の自分とこれからの自分をみつめる
今の自分はどんな自分なのか,主人公とどこが似ていて,どこが違うのか。今の自分が何を大切にすれば,よりよい生きかたをするこれからの自分になれるのか生かし方を考えることが道徳的価値の内面化ととらえる。 (今の自分はどの段階か。段階をあげるのに必要な生き方は何か考える) |
よりよい自分を求め続ける子どもにするためには,道徳の時間の充実が大切。資料の中の主人公の心情を読み取る授業をしているだけでは,子どもは自分を十分見つめられない。 |